夏場であっても、社内でずっとパソコンを操作して作業している事務員や冷え性の方はひざ掛けや毛布、カーディガンなどで防寒対策をしている方も少なくないのではないでしょうか?
エアコンの温度が低すぎる設定にあると、夏なのに寒くて辛い日々を強いられます。
暑すぎたり、寒すぎたりと、エアコンの温度設定を目上の立場である役職者や上司が独占して、設定する行為はエアハラと呼ばれ、周囲に苦痛を与えるハラスメントです。
暑がりや寒がりといった体質によって快適な温度というのは、個人によっても異なってくるため、設定温度というのは誰もが、どんな時にでも快適というのは厳しいかと思います。
まずはなぜこのようなことが起きるのか、確認しておきましょう。
よく言われる主な感覚の違い
①性別の違い(男性・女性)
社内を見ていると男性は暑がり、女性は寒がりの方が多いようですね。
②体質の違い(暑がり・寒がり)
「暑がり・寒がり」これは男女問わず、体質によるものです。
③動作・行動の違い(外勤・内勤)
社内で仕事をする人と、外歩きで出たり入ったりする人とでは、快適と感じるエアコンの温度にも違いが出てきます。
エアハラワード
こんな発言があったら危険!行為者は発言に注意し、被害者はハラスメント対策をしましょう。
「寒いと感じるなら、服を着ろ」と言わんばかりの、行為者の服装が基準で、自分勝手な発言です。寒がっている社員に対して「オレは暑いから」などと温度を下げるのはエアハラになります。
空調の設定温度を見て、自分の感覚で温度を判断する人いますよね。
外回りしてきたから暑いという、自分基準の身勝手な発言です。
社内で常時作業をしている社員から暑い、寒いといったクレームが出るようなら、設定温度について話し合いましょう。
肌の乾燥などは個人でケアする範囲です。
礼儀長「エアハラ」実体験
1.寒がりの女性取締役、暑がりの男性取締役の板挟みに遭う
カーディガンを羽織っている女性取締役が寒さ対策をしている中、夏場の会議室では、暑がりの男性取締役から「設定温度を下げるよう」目配せがありました。
会議中、私は空調設定をこまめに操作します。こうすることで「適温を意識して行動してくれている」と、多少暑かろうが、寒かろうが評価につながります。
2.夏場、お客様をお出迎えする受付エントランスの温度は適温より下げておく
受付のフロアで働くスタッフにとっては寒くてたまりません。
ただ、お客様に関することであればなんでもかんでも
「おもてなしの心」
この言葉ですべてをおさめてしまうのには、私はどうかと思います。
心遣いは、わかりますが「SDGs」など環境意識が高まり続ける中、電力不足時は政府から企業や家庭に対して要請があります。
過剰な電力の消費は、節電意識の低い企業として、反対に評価を下げてしまうことだって考えられます。
3.管理部門は暑さ、寒さに我慢せよ
エアコンの温度設定を役職者のみに限定されました。
快適な職場環境を整備するのが、管理部門長の仕事ではないのかと思います。
4.室内温度と仕事の効率に関係性はない
暑かろうが、寒かろうが、仕事のスピード、効率は関係ないという持論をもった上司は、空調の管理を独占してました。
エアハラ対策
「暑がり・寒がり」、「男性・女性」、「外勤・内勤」全ての人が快適だと感じる温度にするのは難しいでしょう。エアハラを防止するためには、基準となる温度を決めておくとよいでしょう。快適を目指し、適温となる温度へ設定・調整しましょう。
「平均的に設定された温熱条件の範囲内」で温度設定する。労働安全衛生法では「事業者は快適な職場環境を形成」するよう努力義務が課せられています。
温度はあくまで、室温です。空調の設定画面に「室温」と「設定温度」が表示されていることがありますが、この「室温」には気をつける必要があります。
例えば空調設定は26度、室温は28度とモニター表示されている場合、暑いからといって空調の設定温度を24度へ下げることがあるでしょう。
モニター表示の「室温」の検証をし、温度が合っていれば、モニターの表示画面を信頼して温度設定を行えば良いですし、違っていれば基準となる場所に温度計を設置し、温度調整を行えば良いでしょう。
特にオフィスなどが広かったり、空調の吹き出し口から近かったり、遠かったりすると、場所によって温度にばらつきが生じます。